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イル テアトロ グレコ(ギリシャ劇場)とゲーテ

ドイツの詩人・劇作家・自然科学者のゲーテは、37歳の時、約2年にわたるイタリアの旅の中でシチリアにも滞在し、

「シチリアなしのイタリアというものは、我々の心中に何らの表象をもつくらない。
シチリアにこそ すべてに対する鍵があるのだ」
と書いているそう。(ゲーテ著『イタリア紀行』 私は読まないで来てしまった。。)
そのゲーテが、
「世界中のどんな劇場の観客もこれほどの景色を目にすることはできないだろう」
と書いたという、タオルミーナのギリシャ劇場に行ってきました。
今でも夏の6月〜9月の夜にコンサートやらオペラが上演されます。
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見晴らしのよい岩山をくりぬいて最初に建てられたのはギリシャ時代の紀元前3世紀、
今ある姿は、古代ローマ時代の1世紀末〜3世紀にかけて闘技場に改造されたものだそう。
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ということは、イエスキリストが生まれるずっとずっと前に生きていた古代の人々もここに集まり、この景色を見ていたんだなあ。
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どの角度から見ても絶景。
特にエトナ山と海を背景にする景色はため息が出るほど美しい。
ギリシャ時代にはどのような形で、
古代ローマ時代にどんな闘技が行われていたんだろう。。
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観客は5000人も収容できるそう。
そういえば、この劇場に近づくにつれて鳥の声がそれはそれは美しく澄んですぐ近くに聴こえる感じがしました。
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馬蹄型の客席は、銀河系や、原子モデルや、素粒子実験の加速器みたいでもある。
自然界の数学物理学的な美が無意識にか、もしかしたら意図的に表現されている。
世界でいろんな遺跡を見てきたけど、
古代の人々の自然観は全体的で調和的だなあと感じることがよくある。
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気が遠くなる時間の流れ。
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崩れた壁の向こうに見えるタオルミーナの街。
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劇場の外側からも、どこを見ても絶景。
こちらもタオルミーナの街。マチュピチュみたい。
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隣の岩山の上にあるお城も見えます。
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そのお城の近くから見たタオルミーナとギリシャ劇場。
岩をくりぬいて造られたというのがよくわかります。
しかし、今みたいな重機のない時代に、いったいどれだけの労力がかけられたんだろう。
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光と影の美しいこと!
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圧倒される青。   
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メッシーナまで続く海岸線。
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タオルミーナから海岸線まで行き来するフニクラ(ロープウェー)おもちゃみたい。
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ここでは、おもしろいことに、透き通るような鳥の鳴き声が体に沁みるように聴こえたり、
植物や素早く動き回るトカゲたちがとても近くに感じたりした。
そして、シチリアの大地と海に降り注ぐ太陽と海と空とエトナ山の絶景が堪能できる場所、
ここでゲーテがいたく感動したというのはなんかわかる気がして調べてみたら、
こんな素晴らしいことが書かれているページがありました。
(なんと、尊敬する発生学・自然哲学の三木成夫さんとゲーテの自然観に関して書かれている!)
少し引用させていただくと、
自然の法則に畏敬の念を持ち、「愛によってのみ、人は自然に近づく」 と言ったゲーテ。
”世界あるいは宇宙全体をあらしめている働き” =自然 =神 であり、
この神を用いた一節、「神の中に生き、動き、存在する」
というのは、ギリシャ詩人の詩の一節で、ゲーテは好んで引用したのだそう。
そして、ゲーテを敬愛してやまなかったシュヴァイツアーが、
ゲーテの使命は、「深く自然と結びつきながら、自分自身を、この上もなく豊かで高貴な自然の一片として、われわれにつたえるということにあった」
と書いているそう。
なんて美しいんだ。。
私にとってゲーテは文豪というよりもロマンチックな自然科学者。
彼の『色彩論』はシュタイナーが支持したように、ニュートン的な機械的科学ではなく
自然にはもっと神秘的で曖昧な深さがあること(現代物理学的でもある)がベースにあって、そこにやはり神(自然のはたらき)の美を感じるのだなあ。
そして、なんと、日本の人間国宝で染織家の志村ふくみさんが、
「ゲーテの『色彩論』は自然を読み解く最奥の書である」
と言ってらっしゃるではないか。
さらに調べてみたら、
ゲーテは、シチリアのパレルモでは植物園に通っては植物のメタモルフォーゼの考えを育んでいた!おお〜。
(これ読んでる方はなんだかよくわからない世界になってしまってると思われるかもですが、、)
私の中で、このギリシャ劇場を舞台に、
絶景ー自然ー神ーゲーテー鳥の鳴き声ー円形ー色彩環ー植物ー発生ートカゲーメタモルフォーゼ・・・ という宇宙の神秘が全部一緒に展開してさらには三木成夫さんや志村ふくみさんの芸術にまで広がるというすごい宇宙的展開になってしまったのです!うお〜なんという感動! これこそが愛だわ! 笑
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鳥たちは、ここで何を見ているんだろう。

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