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Cetacean Ocean

この15年間、世界中の海をめぐり、野生イルカやクジラたちのドキュメンタリーを作ってきた。小笠原のハンドウイルカ、アルゼンチン・パタゴニアのミナミセミクジラ、ポルトガル沖アゾレス諸島のマッコウクジラ、カリフォルニア沖のシロナガスクジラ、ハワイのザトウクジラ、そして数年通ったバハマのマダライルカ。カナダ北西部大西洋、ガラパゴス諸島、フォークランド諸島、沖縄座間味、知床羅臼沖・・・海に出れば必ず出会う海洋哺乳類たち。毎回、彼らの生き生きとた目と目があい、声を聴くと生命の不思議と躍動を感じて胸がいっぱいになる。イルカたちは、なにやら癒しとか特別にスピリチュアルな存在みたいに言われていたりするけど、彼らも間違いなくこの地球に住む野生の生き物で、魚やその他の生き物を襲って食べそして知能も高いから、エサをとったばかりのクジラを待ち伏せいじめて吐かせそれを横取りするなんていうやからもいるし、ポルトガル沖では、水中カメラマンがイルカたちに囲まれて危うく襲われそうになったこともある。彼らの領域にいきなり飛び込んでしまったから仕方ない。こっちが悪いのだ。しかしほとんどの場合彼らはとても鷹揚で邪魔をしに行った私たちを受け入れてくれ好奇心をもって遊んでくれた。この地球で、他の種と共存するということはどういうことなのかを当たり前に教えてくれていた気がする。

海は広大で、この地球は狭い陸上で生きている人間のものではないと思う。まして人間のために彼らは生きているのではない。そもそも今の調査捕鯨程度の研究で人間がその生息数を管理コントロールすることなど不可能だしそうできると思うほうが傲慢だと思う。仕事がら、政府サイド・日本鯨類研究所の研究者にもお世話になった。そしてグリーンピースジャパンの星川さんにもお会いして鯨類関係ではないけれど屋久島の話などを聞かせてもらったこともある。申し訳ないが、どちらが生命や生態系やこの地球の100年後、200年後のことを深い洞察をもって考えているかは、明白だ。

日本鯨類研究所のHPのプレスリリースでは、シーシェパードやグリーンピースの行為に抗議する感情的な記事(え~?こんなに感情的な表現を使いますか?ってなのを堂々と載せてるんだけどいかがなもんでしょう?相手を感情的と言う前にまず科学者として襟を正していただきたい)をこまごまと載せているけれども肝心の調査捕鯨による論文はアブストラクト(要旨)のみ読みにくいスキャンの英文を載せているだけ。論文は全文をPDFにして掲載し、要旨はせめて日本語に訳して載せるべき。これだけ国際的に軋轢を生んでいる行為がどれだけ価値のあるものなのか知りたいもの。調査全体からの結果と考察文書も読んでみたけれど、その内容は南極海での商業捕鯨を再開するという目的がなければ意味のないことが大部分で、そもそも捕鯨をしていた大企業がもう再開しないって言っているのに再開を前提とした調査はもはや意味をなさないし、多額の税金をつぎこむ必要もないと思う。

で、今月15日に始まったクジラ肉裁判に関しては単に調査捕鯨の問題だけでなく国の事業や司法制度のありかたに及んでいるという点でも勉強させられることがいっぱい。http://www.greenpeace.or.jp/ リスクを承知の上で告発した人たち、偉いと思う。もう日本も変わっていい頃なんじゃないかなぁ。

個人的には、あれだけ遊んでくれたクジラやイルカの肉は犬の肉を食べるようで体が拒否。人の嗜好はいろいろあるからおいしいと言って食べる人を非難するつもりはないけれど、そもそも南氷洋で大型船で捕ってきた鯨肉を食べることが伝統的な食文化なのでしょうかねぇ?

それから、もう数年前からフカヒレなんかもありがたがって食べるほど無知ではなくなっちゃったなぁ。

http://www.sharkwater.com/ 

こっちはシーシェパードさん大活躍ですが・・・。この映画のDVD観たんだけど、ある意味、捕鯨よりもすさまじいものがあります。。

それにしてもサメって美しいなぁ。

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地球」カテゴリの記事

コメント

読んでいて胸を打たれましたlovelylovelyweepweep
  
鯨類研究所のHPの“資源管理”という言葉をはじめ、なんという傲慢。
何十年前の考え方なんだ!と怒りがこみ上げてきます。
鯨類研究所は、“非論理的な「環境保護」団体の論理”というんだけれど、宇宙や命をひろくひろく考えた時に、非論理的なのはどちらなんだろう・・・と思ってしまいますdespair
  
どうしても鯨・イルカ食べたい人は、日本近海の、かわいそうに重金属に毒された鯨肉を食べればいいのです。
南氷洋は重金属被害がほとんどないから・・・って、なんて酷い話! 
海を汚しておいて、自分はその汚れの被害をこうむりたくないという・・・think 
  
  
グリーンピース・ジャパンを応援する一人として、税金の無駄遣い捕鯨は早くやめてほしいと願っていますsign03

そうですよね、みんなが問題意識をしっかり持たないといけないんですよね。ニュースにしても、TVの報道なんかはまだまだ保守的にならざるを得ないのでしょうしね...。

でも、今時の日本人(特に若い世代)で捕鯨活動に好意的な人ってどれだけいるのかな...。ぼくも含め一般的な感情としては、別にクジラを食べたいとは思わないし、海や島を旅して偶然イルカやクジラに巡り会えればそれだけでうれしくて色んな思いも馳せるだろうし。“国際的にも非難されているのだから、正直もうそろそろやめたら” って言う意見が潜在的に多いんだと思うんだな〜。

で、コスタリカのバンドmalpaisの、サメ乱獲反対のキャンペーンソングを添付しますね。映像も音楽もイカしてますよ。
http://www.youtube.com/watch?v=rQ6ppcdNWEE
“Mar,que no te corten las alas” は、直訳すると“海、誰もあなたのその翼を切り裂いてはならない”..かな。

日本の音楽シーンでもこんな活動があったら、きっとみんなが考えるいいチャンスになる気がするなあ...。

まゆみちゃん、ほんとにね。
いい加減、化石みたいな考えかたは変えてもらわないと結局自分で自分の首を絞めることになってるし、汚染の問題にしてもそう、今自分たちさえよければ的な浅はかな考えが今の環境問題の根源になってる。
若い人たちが変えていかなきゃなぁと、がんばる人たちを応援したいね。

くらっち、ほんとにね、もういいんじゃない?ってちゃんと言える社会にしたいね。

malpaisのビデオもありがとう!人気のバンドがこういうキャンペーンをやってるってさすがコスタリカだなぁ。海の映像美しいね。コスタリカが世界に誇るココ島の海だわ。
サメの乱獲は中米もすごいみたいだね。種類問わず生きながらヒレだけ切り取られて海に投げ捨てられる姿、まるで両手足を切り落とされた人みたいで苦しくなるよ。人間はいったい何をしてるんだか。。

私も最近”The Cove”って映画を見て、イルカ問題にとっても関心があります。日本でも公開が決まったようなので是非見てください。シーシェパードもやりすぎですよね。

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